ジェネシス
Mama
「ジェネシス」というバンドを知ったのはかなり前のこと。「怪奇骨董音楽箱」という1971年に発表された音源が初体験だったのだけど、そのブラックなユーモアに驚かされたわ。
その後は冴えないオヤジ的風貌の(失礼!)フィル・コリンズのとてつもなく美しい声と印象的なメロディーラインに衝撃を受けたの。
その卓越したセンスと演奏力と世界観には、ただただお口をあんぐり!ピポ子のあんぐり度をMAXにしたのは名曲「Mama」6分という時間の中にとてもドラマティックな展開があり、曲間の「ハハッ!ハァ」というフィルの低く深い笑い声には他人とは思えないものを感じたわよ。
以前AMAZORAで「蟲(むし)」という曲を歌う時、自分の体内に目覚めていく狂気を表現する際同じようなアクションを行っていたものだから・・・何か通ずる所が有るのかしら。フィルのその歌声、その表情豊かなパフォーマンス、楽曲のオリジナリティにはただただ圧巻だわ。
最近音楽番組(Music Air Channel)で彼らのドキュメンタリー「ジェネシスSongBook」を見て『ああ、バンドってこうあるべきだ!』と納得させられたの。
アーティストは個性が強いから、バンドをやっても長続きしない事が多いわ。でもジェネシスは一人一人がクリエーターでありお互いをきちんと認め、自分が何をやりたいかという事を各自きちんと見据えているから、フィルがソロになってもバンドが続いたのかもしれない。
トップアーティストになってお金や名声、そんな事でばらばらにならなかったのも彼らが『やりたい事を妥協無く続けてきたから』なのね。まさに彼らはバンドマンのバイブルだわ!
演奏中のメンバーの活き活きとした顔を見ていると皆でひとつのものを作り上げる事の素晴らしさが伝わってきて、バンドって本当に良いものだなと再認識させられちゃいました〜!!
そうそう、初期のVocalピーターガブリエルも最高ね。これはまた別の機会にお話しましょう!!
メイシー・グレイ
The trouble with being myself
「メイシー・グレイ」というアーティストを知ったのは今から5年前。TVのCFソングで偶然耳にして即効アルバムを買いに行った覚えがあるわ。
先日見た映画"アイドルワイルド"に彼女が出演していたのを知ってまた彼女の歌声を聴きたくなっちゃった・・・。アルバム"The trouble with being myself"は内容だけでなくジャケットもかなり格好良い!スパイラルヘアに褐色の肌を露にして何かに気付いた様な視線の彼女はどこか力強く美しいの。
エイミー・ワインハウスが夜ならメイシーは昼の女王と言うべきか・・・ハスキーというか、程よい枯れ声が耳に心地よいのよ〜。でもどちらかといえばメイシーの方がセクシーね!エイミーがおっさんならメイシーは姉御という感じがするわ・・・ちょっとひどい例えだけど。
メロウでもアップテンポでもバッチリはまるこの声はまたもや存在感大!面白い事に彼女はこんな素晴らしい声を持ちながら、自分の声が嫌で小さい頃人前で話す事さえ恐れていたそうよ。
しかし神様は彼女の役目を全うさせるべく導き、現在に至るという具合。メイシーは歌の才能だけでなく経営能力にも長けていて、深夜に気軽に楽しむ事の出来るコーヒーショップを経営し大当たり!天はニ物以上人に与える事もあるのよ・・・。ものを作るだけで息切れしているピポ子とは大違い・・・何に対しても楽しく貪欲に取り組む彼女だから出来るのね。
プライベートではかなり波乱万丈だったみたいだけど、3人の肝っ玉母さんであり経営者であり唯一無二の歌姫!この素晴らしい声に魅せられたリスナーは世界に数知れず・・・なんてワンダフル!!
1曲目の"When i see you"を1日の始まりに聴くと何だかやる気が出てくるし、7曲目の"jesus for day"を1日の終わりに聴くとすっきりするのは何故かしら。
ゲイリームーア
Back On The Street、After Hours
男気あふれるスーパーギタリストと言えば、ゲイリームーアよね。最近彼の全盛期のLIVE映像を見て、そのエッジの効いたギターサウンドは今でもとても新鮮だったわ。
ピポ子の好きなアルバムはこの2枚。初のソロアルバムとなる「Back On The Street」と「After Hours」。
「Back On The Street」はドラムに2バスの鬼才、サイモンフィリップスを迎えてのそれは凄まじいギターが聴く者を圧倒したわ。ゲストにThinLizzyの今は亡きフィルリノットも参加し、叙情的な旋律とパワフルなリズムが衝撃だったのよ。
ルックス的には怖い顔で月面のようなお肌、幅広ボディーで猫背なんだけど・・・彼の生み出す乾燥してるけど耳にまとわりつく粘着系サウンドは素晴らしい!ライブ会場は彼の音を愛する男性ファンが一杯で、異様な盛り上がりを見せてたわ。これぞライブ・・・!って感じで気持ちが良いの。
以後、独特の地声を活かしたメロディアスなアルバムが多くリリースされたけどピポ子的には今一つだったのね。そして、「After Hours」。枯れてきたという表現は好きではないけど、やんちゃな少年が大人の男に成長した様な渋さが漂ってるわ。
声質的にはピポ子はこちらの方が断然好み!ブルージーでややソウルフルなボーカルに"静かな情熱"を秘めたギターが重なり良い味が出てる〜。やはり男性は年を経てからの方が方が断然格好良い!ピポ子も"恰好良いおばちゃん"と呼ばれるようになりたいものだわ。